1年たってもホームページからまったく問い合わせが無い。なぜ?
はじめに
えっ?なんで?ホームページを作ったのに、1年経っても問い合わせがゼロ。その気持ち、よくわかります。せっかく時間とお金をかけたのに、まったく反応がないなんて、がっかりしちゃいますよね。
この記事を読むことで、なぜ問い合わせが来ないのか、その理由を解説します。小さな会社でも実践できる改善策ですので、最後までお付き合いください。
1 ターゲット顧客とホームページの内容が一致していない
そもそもの話として、お客様のニーズに合っていないホームページでは、問い合わせは来ません。ターゲットを明確にし、その人たちに響く内容にすることが大切です。
1-1. 理想のお客様像を明確に定義できていない
理想のお客様が誰なのか、どんな人なのか、はっきりしていないと、的外れな情報を発信してしまいます。
まずは、自社の商品やサービスを本当に必要としている人、喜んでくれる人を想像してみましょう。年齢、性別、職業、趣味、悩みなど、できるだけ具体的に描いてみてください。「30代後半の共働き夫婦で、時短料理に興味がある」といった具合です。
ターゲットを絞り込むことで、その人たちにピンポイントで届く情報を発信できます。結果的に、共感してくれる人が増え、問い合わせにつながりやすくなります。
1-2. ターゲット顧客のニーズや課題を理解できていない
ターゲットとなるお客様が何に困っているのか、何を求めているのか、把握できていないと、的確な情報を提供できません。
ターゲット顧客の日常生活を想像してみましょう。どんな悩みを抱えているでしょうか?何か不便に感じていることはありませんか?自社の商品やサービスで、どんな問題が解決できるでしょうか?
例えば、時短料理に興味がある共働き夫婦なら、「仕事で疲れて帰ってきても、栄養バランスの取れた夕食を作りたい」というニーズがあるかもしれません。このニーズに応える情報を提供できれば、お客様の心に響くはずです。
「でも、お客様のことなんて、どうやって知ればいいの?」そう思う方もいるでしょう。実は、小さな会社だからこそ、お客様と直接話す機会が多いんです。日々の会話の中で、お客様の悩みや要望をヒアリングしてみてください。そこから得られる情報は、大企業には真似できない貴重なものです。
1-3. ターゲット顧客にとって魅力的なコンテンツを作成できていない
ターゲット顧客のニーズや課題がわかっても、それに応えるコンテンツを作れていないと、問い合わせには結びつきません。
ターゲット顧客の悩みを解決する情報、興味を引く話題を提供しましょう。例えば、時短料理に興味がある夫婦向けなら、「15分で完成!栄養満点の簡単レシピ」や「調理時間を半分に減らす裏ワザ」といった記事が喜ばれるでしょう。
「でも、専門家じゃないし、そんな記事書けないよ」なんて思っていませんか?大丈夫です。むしろ、難しい言葉を使わない方が読みやすいんです。自分の言葉で、素直に書いてみてください。お客様目線の記事は、専門家顔負けの共感を得られるはずです。
2 検索エンジン対策 (SEO) が不十分
せっかく良いコンテンツを作っても、お客様の目に触れなければ意味がありません。SEO対策をして、検索結果の上位に表示されるようにしましょう。
2-1. ターゲット顧客が検索するキーワードを調査していない
お客様がどんな言葉で検索しているか、把握できていないと、せっかくの情報が届きません。
まずは、お客様の立場になって考えてみましょう。どんな言葉で検索すると、自社のサービスにたどり着くでしょうか?例えば、時短料理なら「簡単レシピ」「忙しい人向け料理」といったキーワードが考えられます。
実際に検索してみて、上位に表示されるサイトを参考にするのも良いでしょう。また、Googleの検索窓に入力すると表示される関連キーワードも、参考になります。
2-2. メタディスクリプションやタイトルタグを最適化していない
検索結果に表示されるタイトルや説明文が魅力的でないと、クリックされにくくなります。
タイトルタグは、検索結果で青字で表示される部分です。ここに、ページの内容を端的に表す言葉と、キーワードを入れましょう。メタディスクリプションは、その下に表示される説明文です。ここでは、ページの内容をもう少し詳しく説明し、クリックしたくなるような文章にしてください。
例えば、「15分で完成!栄養満点の簡単レシピ集【忙しい人向け】」というタイトルタグと、「仕事で疲れていても大丈夫。15分以内で作れる、栄養バランスの取れた簡単レシピを紹介します。忙しい毎日を送る方におすすめです。」というメタディスクリプションなら、興味を引けそうですね。
「専門的な用語ばかりで、よくわからない...」そう感じる方もいるでしょう。大丈夫です。難しく考える必要はありません。「検索結果に表示されるタイトルと説明文を、クリックしたくなるように工夫する」と覚えておけば十分です。
3 コンバージョン率が低い
せっかくホームページに来てもらっても、問い合わせにつながらなければ意味がありません。訪問者を行動に移すための工夫が必要です。
3-1. 明確なCTA (Call to Action) が設置されていない
お客様に次の行動を促す言葉かけ(CTA)がないと、せっかくの興味も行動に結びつきません。
ページの適切な位置に、「お問い合わせはこちら」「無料サンプルを試す」といったボタンやリンクを設置しましょう。色を目立つようにしたり、大きめのサイズにしたりして、クリックしたくなるデザインにすることも大切です。
例えば、料理レシピのページなら、「このレシピで使う調理器具はこちら」というCTAボタンを設置するのも良いでしょう。
「でも、しつこいと嫌われないかな...」そんな心配をする方もいるかもしれません。確かに、過剰なCTAは逆効果です。でも、適切なCTAは、むしろお客様の利便性を高める効果があります。「次に何をすればいいのか」を明確に示すことで、お客様の行動をスムーズにサポートできるためです。
3-2. ページが魅力的でない
お客様が最初に訪れるページが魅力的でないと、すぐに離脱されてしまいます。
ページは、シンプルで分かりやすい構成にしましょう。見出しで興味を引き、サービスの特徴や利用者の声を簡潔に紹介し、最後にCTAを設置する、といった具合です。
例えば、時短料理のサービスなら、「毎日の夕食作りがラクになる!」という見出しで興味を引き、「15分で栄養満点の料理ができる」「食材の無駄がなくなる」といった特徴を箇条書きで紹介。そして「まずは1週間お試し」というCTAボタンを設置する、といった構成が考えられます。
3-3. 顧客にとってのメリットやベネフィットが訴求できていない
商品やサービスの特徴を並べるだけでは、お客様の心に響きません。それを使うことで、お客様の生活がどう変わるのか、具体的に伝えることが大切です。
「この商品を使うと、○○ができるようになります」「このサービスを利用すると、××の悩みが解決します」といった具合に、お客様目線でメリットを説明しましょう。
例えば、時短料理のサービスなら、「毎日の夕食作りの時間が半分に!」「栄養バランスの心配がなくなります」「食材の無駄がなくなり、食費が節約できます」といったメリットが考えられます。
「うちの商品って、そんなにすごくないよ...」なんて思っていませんか?でも、お客様にとっては、ちょっとした変化が大きな価値になることもあるんです。自社の商品やサービスを、もう一度お客様の目線で見直してみてください。思わぬメリットが見つかるかもしれません。
4 問い合わせフォームが使いにくい
せっかく問い合わせしようと思っても、フォームが使いにくいと、途中で諦められてしまいます。これ、意外と多いです。
4-1. 項目数が多すぎる
調査でもされているかのように多くの情報を求めると、お客様はフォームを埋めるのを面倒に感じて離脱してしまいます。
最初の問い合わせでは、必要最小限の情報だけを求めましょう。名前、メールアドレス、問い合わせ内容くらいで十分です。詳細な情報は、実際にやり取りが始まってから聞けば良いのです。
「でも、たくさんの情報があった方が、対応しやすいよ」そう思う方もいるでしょう。確かにその通りです。でも、それは大企業のやり方です。大切なのは、まず問い合わせてもらうこと。詳細は後からゆっくり聞けばいいのです。小さな会社の強みは、お客様一人一人に丁寧に対応できること。そのメリットを活かしましょう。
4-2. 入力方法がわかりにくい
入力欄の説明が不十分だったり、エラーメッセージがわかりにくかったりすると、お客様はイライラしてしまいます。
各入力欄の横に、どのように入力すべきか簡単な説明を加えましょう。例えば、「名前(フルネーム)」「メールアドレス(半角英数字)」といった具合です。また、入力ミスがあった場合は、どこが間違っているのか、どう直せば良いのか、明確に伝えることが大切です。
「ウェブの専門知識がないから、難しそう...」そんなふうに感じる方もいるかもしれません。でも、心配いりません。むしろ、ウェブの専門家じゃない方が、一般のお客様目線で考えられるんです。自分が使う立場だったら、どんな説明があると分かりやすいか、考えてみてください。きっと、お客様にとって使いやすいフォームが作れるはずです。
4-3. 送信ボタンが目立たない
せっかく情報を入力しても、送信ボタンが見つからなければ、問い合わせは完了しません。
送信ボタンは、フォームの最後に大きめのサイズで配置しましょう。色も目立つものを選び、「送信する」「問い合わせる」といった、はっきりとした文言を使ってください。
例えば、緑色の大きなボタンに「今すぐ問い合わせる」と書くのは、効果的でしょう。
5 アクセス数が少ない
いくらホームページがあっても、訪れる人がいなければお問合せは来ません。当然と言えば当然ですが、自分のこととなると案外、そのことに疑問を持ちません。
5-1. ブログでホームページを宣伝していない
ホームページの存在を知ってもらうには、発信活用することが大切です。
ブログを開設して、定期的に情報を発信しましょう。また、お客様に役立つ情報を発信するのも効果的です。そこから自然とホームページへの誘導ができます。
例えば、時短料理のサービスなら、実際の料理の写真を投稿したり、ブログでレシピを紹介したりするのが良いでしょう。
「ブログの更新って大変そう...」と思う方もいるかもしれません。確かに、毎日更新するのは大変です。でも、週1回、原稿用紙1~2枚程度からで構いません。むしろ、小さな会社だからこそ、経営者や従業員の素顔が見える投稿ができるんです。そこに親近感を持ってくれるお客様も多いはずです。
5-2. 競合他社よりもホームページが目立っていない
同じような商品やサービスを提供している他社と比べて、自社のホームページの魅力が足りないと、選んでもらえません。
競合他社のホームページをチェックして、どんな特徴があるか研究しましょう。その上で、自社ならではの強みを前面に押し出すことが大切です。
「大手には勝てない...」そんなふうに思っていませんか?でも、小さな会社にしかできないことはたくさんあるんです。例えば、お客様一人一人に合わせたきめ細かいサービス、地域に密着した活動、経営者の想いが直接伝わる内容など。そういった強みを、ホームページでしっかりアピールしましょう。
小さな会社だからこなしやすい、改善策
ここまで、様々な課題と対策を見てきました。「やることが多すぎて大変...」そう感じている方もいるかもしれません。でも、小さな会社だからこそできる、効果的な改善策があるんです。
6-1. 顧客との密接なコミュニケーションで、ニーズを把握する
小さな会社の強みは、お客様との距離の近さです。この強みを活かしましょう。
日々の業務の中で、お客様と直接会話する機会を大切にしてください。「最近どんなことでお困りですか?」「当社の商品やサービスで、改善して欲しい点はありますか?」といった質問を、さりげなく投げかけてみましょう。そこから得られる情報は、ホームページ改善のヒントになります。
例えば、お客様から「最近、○○に興味があるんだけど...」という話を聞いたら、それをテーマにしたブログ記事を書いてみるのもいいでしょう。
「でも、忙しくて...」そう思う方もいるかもしれません。確かに、専任のスタッフを置くのは難しいでしょう。でも、普段の会話の中でちょっとしたヒアリングをするだけでも、十分価値があるんです。むしろ、自然な会話の中から得られる情報こそ、本音が隠れているはずです。
6-2. 迅速な対応と柔軟な発想で、顧客の要望に応える
小回りが利くのも、小さな会社の強みです。この特徴を最大限に活用しましょう。
お客様からの問い合わせや要望には、できるだけ早く対応することを心がけてください。また、「こんなことできないかな?」という突飛な要望でも、柔軟に検討してみるのをおすすめします。そうした対応の良さが、口コミで広がり、新たな問い合わせにつながる可能性があります。
例えば、「急いでいるんだけど、明日までに納品できない?」といった無理めの要望でも、できる限り応えようとする姿勢が大切です。それが難しい場合でも、代替案を提示するなど、前向きな対応を心がけましょう。
「でも、無理な要望ばかりじゃ...」そう感じる方もいるでしょう。確かに、すべての要望に応えるのは難しいかもしれません。でも、「検討します」「他の方法で対応できないか考えてみます」といった前向きな返事をするだけでも、お客様の印象は大きく変わります。そして、そうした対応の良さを、ホームページ上でも積極的にアピールしていきましょう。
6-3. 地域密着型の施策で、地域住民とのつながりを深める
地域に根ざした活動は、小さな会社だからこそできることです。
地域のイベントに参加したり、地元の学校や団体と協力したりするなど、積極的に地域との関わりを持ちましょう。そうした活動を通じて知り合った人たちが、自然とあなたの会社のことを口コミで広めてくれるかもしれません。
例えば、地域の清掃活動に参加したり、地元の学校でワークショップを開催したりするのも良いアイデアです。そうした活動の様子を、ホームページやSNSで発信するのも効果的です。
「でも、そんな時間はない...」そう思う方もいるでしょう。確かに、大規模なイベントを主催するのは大変かもしれません。でも、既存の地域活動に参加するだけでも十分効果はあります。むしろ、経営者自らが汗を流す姿に、共感してくれる人も多いはずです。
6-4. 従業員一人ひとりがホームページ運営に積極的に関わる
小さな会社では、一人一人の力が大きな影響を持ちます。全員でホームページ運営に関わるのをおすすめします。
できれば従業員みんなで、定期的にホームページの内容をチェックする時間を設けてください。「この部分はわかりにくい」「ここにこんな情報があると良いのでは」といった意見を出し合いましょう。また、ブログの執筆やSNSの更新も、可能な範囲で分担するのも良いアイデアです。
例えば、月に1回、1時間程度の「ホームページ改善会議」を開くのはどうでしょうか。そこで出たアイデアを少しずつ実行に移していけば、大きな変化が生まれるはずです。
「みんな忙しいのに...」「吊し上げになるのが怖い」と心配する方もいるかもしれません。確かに、全員が毎日何時間も時間を割くのは難しいでしょう。でも、週に10分でも、月に30分でも構いません。少しずつでも、全員で関わることで、多様な視点が生まれ、お客様の目線に立った改善ができるんです。
6-5. 小さな会社ならではのフットワークの軽さを活かす
意思決定の速さ、実行力の速さは、小さな会社の大きな強みです。
新しいアイデアが浮かんだら、すぐに試してみましょう。効果がなければ、すぐに別の方法に切り替える。そうした素早いPDCAサイクルが、小さな会社では可能なんです。
例えば、「今日思いついた新商品のアイデアを、明日にはホームページに載せてPRする」といったスピード感のある行動が取れるのは、小さな会社ならでは強みです。
「でも、失敗が怖い...」そう感じる方もいるでしょう。確かに、大きな変更は慎重に行う必要があります。でも、小さな変更なら、気軽にトライできるはずです。失敗を恐れずに、どんどんチャレンジしていきましょう。その積み重ねが、大きな成果につながるんです。
まとめ
ホームページからの問い合わせがゼロ。確かに、がっかりしてしまいますよね。でも、諦めないでください。小さな改善を積み重ねていけば、必ず成果は出ます。
この記事で紹介した方法を、できるところから少しずつ実践してみてください。ターゲットを明確にし、魅力的なコンテンツを作り、SEO対策を行い、使いやすいフォームを設置する。そして、小さな会社ならではの強みを最大限に活かす。
すぐに劇的な変化は期待できないかもしれません。でも、コツコツと取り組んでいけば、必ず反応は返ってきます。焦らず、諦めず、粘り強く続けていきましょう。
そして、何よりも大切なのは、お客様の声に耳を傾けること。ホームページは、お客様とのコミュニケーションツールとして活用することです。日々の業務の中で得られるお客様の生の声を大切にし、それをホームページに反映させていく。そうすることで、真にお客様の役に立つホームページが作れるはずです。
一緒に頑張りましょう!きっと、素晴らしいホームページができあがり、たくさんの問い合わせが来る日が来るはずです。その日を夢見て、今日からできることから始めてみませんか?
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